Abit BF6 ClockUp

FSB200までの設定を持つAbit BF6(スペック)が、どこまでFSBアップに耐えるかテストしました。

《あくまでわたしの環境での結果ですので、結果を保証するものではありません》

《目次》
・特徴
・検証の準備
・FSB ClockUp検証
・CL2とCL3のメモリアクセスの検証
・結論


《関連記事》
・GeForce・AGP ClockUp耐性

(AGPクロック126MHzでWin起動、135MHzでVGA表示)
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《特徴》

大きなポイントは次の2点です。

・Supports Intel Pentium III 450〜700 MHz processor cartridge
  700のサポートということはCuppermineをサポートしていると言うことですね。(但しFSB100のみ)

・SOFT MENU III or DIP switches needed to set CPU parameters
  このBIOSでの設定項目が凄いんです。

・FSB上限マージン確保の設計と思われますが、CPUとメモリ間が非常に狭く、大きなヒートシンクが付けられません
  ClockUpし易い設計が、CPUの冷却をしづらくする・・相反する要素なのでしょうか・・
  しかし
Cuppermineは発熱が少ないので、今後のCPUではネックにならないのかも知れません。


(^^は便利、(^o^はうれし〜(@@は特に凄い

FSB

66MHzから1MHz単位で200MHzまで設定可能(@@

PCI

1/2、1/3、1/4設定可能(^^

AGP

1/1、2/3設定可能(^^

コア電圧

1.3Vから0.05V単位で全VIDの設定可能(^o^

I/O電圧

3.2Vから0.1V単位で3.9Vまで設定可能(^o^


まったく、このマザー、何でも来いですね(笑)

《検証の準備》

CPUの選択
本来ならFSB133対応CPUを使いたいところですが、持ち駒が少なくて・・ココは初代PentiumIIを使います。
初代
PentiumIIは倍率の設定が可能なので、2倍速に設定します。このCPUは333MHzで使っていたモノで、
FSB166までイケるはずです。
ちなみに、マイナーな話しですが、初代PentiumIIは倍率2倍では、L2が勝手にOFFになっちゃいます。


メモリの選択
本来ならPC133対応品を使うべきなのですが、持ち駒が少なくて(と言うより一つしか持ってない^^;

PC100 CL2仕様のヒュンダイTC-10Pを使います。
PC100仕様ですが、I/O電圧アップでかなりイケます。ココはクロック限界確認のため、
MAXの3.9Vを印加!

正常稼動の判定基準
Win98が起動出来る最高FSBで、しばらく使ってみて、変なことが起こらなければ
よしとします(^^;

IDEドライブ使用時の注意
ディスクドライブのDMA設定は、あらかじめ
チエックを外します。チェックされていると必ずファイルが壊れます!!

BF6DMA.gif

《FSB ClockUp検証》
さて、現在のSDRAMで、FSBは何処まで設定可能でしょうか。
これは、FSB133対応のCPUに移行しつつある現在、OverClockの可能性を見る上で重要です。
例えば、Coppermine733(FSB133)を
800で使おうとするだけでも、FSB145が必要になるためです。
(もっとも、このボードはFSB133に正式対応してませんし、あくまで過渡期の問題ですが)


CPUのクロックアップでは、発熱処理によっては、起動後に不安定になるケースがありますが、
チップセットやメモリでは、正常に動くか否かは、ほぼ特定の周波数で決まり、動く場合はまず安定します。
このため、1MHz単位でFSBを設定できる機能は、検証する上で非常に有効です。


CL2のFSB限界
先ずは、CL2のメモリ最速設定で、クロックアップ開始・・


最速設定の常用可能FSBは144MHz!です。かなり優秀!?
ちなみにBX6-2では、CL2では133MHzが通りません。


BF6ID144.gif


CL3のFSB限界
続いて、CL3のメモリ最遅設定で、クロックアップ開始・・


最速設定の常用可能FSBは159MHz!!です。コレはイケます。うれしいです(^^
ちなみに
160MHzでは、どうしてもWin起動後にエラーが出てしまいます。

BF6ID159.gif


しかし、CL2とCL3の違いはどのくらいあるものなのでしょうか!?
某PC誌でPC100CL2とPC133CL3でほとんど差が無いと書かれていたので、検証してみました。
但し、某PC誌ではコアクロック同一の条件下であり、今回のFSBアップでコアクロックアップを狙うケースとは意味が異なります。


《CL2とCL3のメモリアクセスの検証》

CORTEST/99を使用して、限界クロックのメモリアクセス速度を検証します。
初代PentiumIIの数字なので、現在のCPUでのメモリアクセス速度より遥かに遅い数値になっています。
数値自体は無視して、3者の比較のみ検証します。


ここでは、1MBの数値の違いに着目してみます。

FSB159MHzCL3
BF6COR159cl3.gif

FSB144MHzCL2
BF6COR144cl2.gif

FSB144MHzCL2
BF6ID144cl3.gif


1MBの数値の違い
BF6COR.gif

CL3であっても、僅かに159MHzがCL2の144MHzを上回っています。
CL3とCL2のスピード差は、クロック比10パーセント程度で吸収されるようです。


《結論》

FSB最高設定の200MHzまでBXチップセットや、メモリバスが耐えられるのか、まだ判りませんが、
とりあえず、159MHzまでは確認できましたし、SOFT MENU III もすごく便利です。
もっと特性のよいメモリが入手できれば追試したいですが、
ヒュンダイTC-10Pより良いものが掴めるか!?

ここで、クロックアップにオススメと言いたいところですが、ちょっと引っかかってます。
以下ひとり言です(^^;


FSBを上げると、ナゼか3Dだけが安定しません。
CPU系の重いベンチは平気で通るのに、3Dでは軽いモノでもフリーズします。
問題はマザーなのか、BIOSなのか、ビデオカードなのか(
Coppermineのトコにも書いてますが)
まだ特定できていないので、BF6の問題とは言えませんが。(
AGPが怪しい!?)ぶつぶつ・・・

オーバークロッカー御用達のようなマザーなので、FSB100以上もBIOSが安定させてくれることを期待・・・



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