《環境》
CPU |
Athlon500 |
マザー |
MSI MS-6167 |
メモリ |
ヒュンダイ TC-10P CL2 6n |
Video |
Creative GeForce |
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《ClockUpの方法》 今回は、CPUボード上のチップ抵抗の位置を変えて、倍率を変更する方法を採りました。
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《石割》 AthlonはP2とそっくりなケースに入っています(ヒートシンクもP2用です) このケースを開けるには、プラスチックケースに嵌め込まれている4本のピンを抜く必要があります。 3本は簡単に抜けますが、向かって左下のピンはきつく、壊したくない場合は根気が必要です。
@ケースをスロットに固定するための、上部2箇所の爪の部分の隙間にマイナスドライバーを 突っ込み、テコの要領で力を加えてはずす。
A端子の向かって右端の、厚手のプラスチックとサーマルプレートの間にマイナスドライバーを こじ入れ、テコの要領で力を加えてはずす。 B3本の外れた部分のケースを持ち上げ気味にして、残りの一本をひたすらコネくり回す。 (約1時間くらいで外れます^^;
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《抵抗位置変更》 チップ抵抗は・・・ち、ちいさい!! ノミくらいの大きさでしょうか。コレを半田ゴテで付け替えるのは至難の技です。
そこで、私がやって簡単に出来た方法を紹介します。 半田ゴテは使いません。代わりにピンセットを使いました。 ピンセットの手で触る部分に、焼けどをしないくらいにテイッシュペーパを巻きます。
コレを、ガスコンロで熱し、赤くなったところで抵抗の両端をつまんでサッと位置を変えるのです。 両端の半田が同時に解けて簡単に外れます。余熱で移動先の半田が解け固定されます。 ピンセットは、小さくて肉厚のものを使います(400円位です) なお、移動先にペーストを塗っておくと、一回で確実に固定されます。
火傷には十分注意してくださいね!
@コア倍率(FID)の変更 下表(一部のみ掲載)の通り、スロット側FID(R155〜R158)とGoldenFingers側のコアFID (R3〜R6、R121〜R124)を同時に変更します。
青字:Athlon500のデフォルト、赤字:今回試した設定 |
チップ抵抗1Kオーム
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FID0 |
FID1 |
FID2 |
FID3 |
2.5倍 500MHz |
R155:O R122:O R5 :X |
R156:X R123:X R4 :O |
R157:O R6 :O R121:X |
R158:O R124:O R3 :X |
2.75倍 550MHz |
R155:O R122 :O R5 :X |
R156:X R123 :X R4 :O |
R157:O R6 :O R121:X |
R158:X R124:X R3 :O |
3.0倍 600MHz |
R155:O R122 :O R 5 :X |
R156:X R123 :X R4 :O |
R157:X R6 :X R121:O |
R158:O R124:O R3 :X |
3.25倍 650MHz |
R155:O R122 :O R5 :X |
R156:X R123 :X R4 :O |
R157:X R6 :X R121:O |
R158:X R124:X R3 :O |
3.5倍 700MHz |
R155:X R122 :X R5 :O |
R156:O R123 :O R4 :X |
R157:O R6 :O R121:X |
R158:O R124:O R3 :X |
3.75倍 750MHz |
R155:X R122 :X R5 :O |
R156:O R123 :O R4 :X |
R157:O R6 :O R121:X |
R158:X R124:X R3 :O |
4.0倍 800MHz |
R155:X R122 :X R5 :O |
R156:O R123 :O R4 :X |
R157:X R6 :X R121:O |
R158:O R124:O R3 :X |
AL2倍率の変更(一部のみ掲載?)
チップ抵抗1Kオーム
1/2スピード |
R103:X R104:O |
R106:O R107:X |
1/3スピード |
R103:O R104:X |
R106:X R107:O |
この表の他、R101とR102もL2に関係しそうです。 1/2スピードの設定では、R101:O、R102:Xとなっていますが、これを反転したら、 BIOSのOS起動直前のシステム情報を表示するところでフリーズしました。 おそらく、L2キャッシュを有効にするタイミングで、速度が追いつかなかった(1/2より速い) ためと思いますが、未確認です。
B電圧(VID)の変更(一部のみ掲載)
チップ抵抗100オーム
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VID0 |
VID1 |
VID2 |
VID3 |
2.05V |
R148:O |
R150:O |
R151:O |
R153:O |
2.00V |
R148:X |
R150:O |
R151:O |
R153:O |
1.95V |
R148:O |
R150:X |
R151:O |
R153:O |
1.90V |
R148:X |
R150:X |
R151:O |
R153:O |
1.85V |
R148:O |
R150:O |
R151:X |
R153:O |
1.80V |
R148:X |
R150:O |
R151:X |
R153:O |
1.75V |
R148:O |
R150:X |
R151:X |
R153:O |
1.70V |
R148:X |
R150:X |
R151:X |
R153:O |
1.65V |
R148:O |
R150:O |
R151:O |
R153:X |
1.60V |
R148:X |
R150:O |
R151:O |
R153:X |
電源のチップ抵抗は他のものと異なり100オームですので要注意です。
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《結果》
空冷650MHz達成! しかし、こんなに昇圧して大丈夫でしょうか(^^; (太字設定で常用可能)
コア倍率 |
L2スピード |
電圧 |
コメント |
更新 |
3.0倍 600MHz |
1/2 |
1.60V |
SuperPI104万桁計算中にエラー発生 |
99.9.4 |
3.0倍 600MHz |
1/2 |
1.65V |
空冷で問題なし |
99.9.4 |
3.25倍 650MHz |
1/3 |
1.60V |
HDDよりOSを起動する直前で フリーズ |
99.9.4 |
3.25倍 650MHz |
1/2 |
1.65V |
Winの旗でフリーズ |
99.9.11 |
3.25倍 650MHz |
1/2 |
1.70V |
SuperPI104万桁計算中にエラー発生 |
99.9.11 |
3.25倍 650MHz |
1/2 |
1.75V |
FPUWinMark計測中にエラー発生 |
99.9.11 |
3.25倍 650MHz |
1/2 |
1.80V |
空冷で問題なし |
99.9.11 |
3.5倍 700MHz |
1/3 |
1.60V |
起動せず |
99.9.4 |
3.5倍 700MHz |
1/2 |
1.80V |
IDE認識後にフリーズ |
99.9.18 |
3.5倍 700MHz |
1/3 |
1.80V |
Winの旗でフリーズ セーフモードでWcpuid取得成功 |
99.9.18 |
3.5倍 700MHz |
1/3 |
1.85V |
Winの旗でフリーズ セーフモードでWcpuid取得成功 |
99.9.18 |
3.5倍 700MHz |
1/3 |
1.90V |
警告音を発し、起動せず MS-6167が未対応なのカモ |
99.9.18 |
《600MHz 記》 わたしのAthlon500は、SEC4nのL2がネックかと思っていましたが、 コアの耐性は目論見(?)より低く、逆にL2はコアの限界の600MHzまで1/2スピード追従しました。 650も狙いたいですが、経験則ではOSも読めない状態から常用出来た試しは無いので、即断念。 しばらくはメインCPUとして600MHzで使うことにしました(^^)
《650MHz 記》 ・・と先週言っていましたが、Bunnyさんの度重なるClockUpに刺激され、再挑戦。 なんと、L2が1/2スピードのままで650MHzを達成しました。 うちのL2は当りみたいです。(L2とサーマルプレートは離しています)
電圧上げるだけで、ここまで伸びるとは! でも、発熱が凄く、ごく普通のヒートシンクにファンを強化しただけの空冷ではギリギリです。 風量が足りないと、熱暴走と思われるリセット現象が起こります。 これ以上のクロックは、空冷ではムリみたいです。
《700MHz 記》 ・・と先週言っていましたが(^^;アルファシンクを調達し、その神々しいまでの性能に空冷700MHzに 俄然挑戦してみたくなりました。 しかし・・いきなりL2がネックとなり3分の1スピードに設定、何とかセーフモードのWinにたどり着いた ものの、コア電圧も1.85V以上にできず、ベンチも取れないまま、あえなく断念となりました。 L2が3分の1の700MHzなら、L2が2分の1で650MHzのがいいよね・・と自分に言い聞かせて(笑)
Wcpuidで、700MHzであること、L2が1/3であることを目で確認。 証拠画像は取ってませんケド(^^;
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《主要ベンチ》
HDBENCH-CPU
整数演算がP6系と同じであることが印象的です。(K6はP6系より速かったのですが) 浮動小数点演算はAthlon強しです。
データ
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整数演算 |
浮動小数点 |
|
Athlon 650 3DNow! |
41967 |
57092 |
99.9.11 |
Athlon 600 3DNow! |
38710 |
52745 |
99.9.4 |
Athlon 500 3DNow! |
32302 |
44412 |
99.9.4 |
PentiumIII 450@600 SSE |
38712 |
48779 |
99.9.4 |
PentiumIII 450@504 SSE |
32379 |
40802 |
99.9.4 |
Celeron 300A@504 |
32463 |
40917 |
99.9.4 |
CPUMark99
HDBENCHの整数演算では互角のAthlonとP6系ですが、ここではAthlonが同クロックのPen3に、 20パーセントものアドバンテージを示しています。 おそらく128KBの巨大なL1キャッシュの効果でしょう。
データ
Athlon 650 3DNow! |
58.9 |
Athlon 600 3DNow! |
56.1 |
Athlon 500 3DNow! |
47.5 |
PentiumIII 450@600 SSE |
47.6 |
PentiumIII 450@504 SSE |
39.2 |
Celeron 300A@504 |
41.5 |
FPUWinMark
ここでは、HDBENCHの浮動小数点演算と同様、AthronがP6系に10パーセントのアドバンテージ を示しています。
データ
Athlon 650 3DNow! |
3540 |
Athlon 600 3DNow! |
3260 |
Athlon 500 3DNow! |
2720 |
PentiumIII 450@600 SSE |
3080 |
PentiumIII 450@504 SSE |
2570 |
Celeron 300A@504 |
2690 |
CPU3DMark(3DMarkMax)
Pen3はSSE、Athlonは3DNow!を使用。Athlon、10パーセントリード。
データ
Athlon 650 3DNow! |
11107.23 |
Athlon 600 3DNow! |
10573.26 |
Athlon 500 3DNow! |
9346.91 |
PentiumIII 450@600 SSE |
9512.64 |
PentiumIII 450@504 SSE |
8009.99 |
Celeron 300A@504 |
5084.78 |
SuperPI(104万桁)
ここではP6系が、Athlonより20パーセント高速です。 しかしナゼでしょうか??わたしはキャッシュのアルゴリズムがクサイと思うのですが・・
Athlonが650で急にスコアを伸ばしたのにはワケがあります。 それは、FRの後に実行したからです。通常時では4分フラットでした。
データ
Athlon 650 3DNow! |
3分33秒 |
Athlon 600 3DNow! |
4分8秒 |
Athlon 500 3DNow! |
4分24秒 |
PentiumIII 450@600 SSE |
3分23秒 |
PentiumIII 450@504 SSE |
3分54秒 |
Celeron 300A@504 |
3分36秒 |
CORTEST
倍率変更に伴い、L1とL2のスピードが影響を受けるため、256KB以下の数字はクロック比分の違い を見せますが、当然メインメモリの速度は変わりません。
Athlon 650 3DNow!
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Athlon 600 3DNow!
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Athlon 500 3DNow!
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