《環境》
CPU |
600E@700(116x6) |
マザー |
Abit BF6 440BX(AGPx2)BIOS NY |
メモリ |
ヒュンダイ TC-10P CL2 6n |
Video |
Creative GeForce コア130MHz/メモリ200MHz ドライバはCreative製v2.02 |
わたしの環境で、GeForceは、FSB1/1で126MHzまで耐えることがわかっていますが、 FSB120MHz以上で、BF6のAGP機能が不安定になるため、FSB116でテストしています。 なるべくギリギリの環境でテストしたいのですが、しかたがありません(^^; なお、GeForce自体もクロックアップしています。
1・AGPクロックの操作方法 BF6はSoftMenuで、AGPクロックをFSBの1/1と2/3に選択可能です。 但し、サフィックスNZではFSB100以上は2/3しか選択出来なくなっているため、NYを使用しています。
2.AGPサイドバンドOn/Off方法 AGPサイドバンドのOn/Offはクロックアップ耐性に影響があると言われているので、パフォーマンスの違いを 検証しようと思いましたが、結論から言って、全く違いが見られなかったため、Bench結果から除外しました。 この機能を操作する方法は440BXチップセットの場合、コンフィグレーションレジスタのアドレス’A9’ の右から2ビット目を変更します。値1でOn、0でOffです。
3.AGP機能On/Off方法 これはBF6でFSBを上げてDirectXが不安定になった場合の応急処置に有効です。 方法はいくつかあります。
(1)Creativeのドライバーv2.02では、画面のプロパティで設定可能です。(今回はこれを使用) (2)コントロールパネルのDirectXプロパティ内DirectDrow・Advancedで設定可能です。 (3)BIOSで、AGPアパーチャサイズを、ビデオメモリより小さくすることで、同じ効果があります。
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《使用Bench》
・3DMark99MAX ・Final Rearity ・Tree Mark ・HDBENCH2.60
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《3DMark99MAX》
3DMark Result とRasterizer Score の結果です。 AGPクロックによる違いは皆無のようです。またAGP機能On/Offによる違いは、10パーセント未満です。
これなら、AGP機能Offでもイケるのでは!?と思ってしまいますが、次のFR結果を見ると、 大きな落とし穴があるようです。
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《Final Rearity》
各種Overall値を比較します。 やはり、AGPクロックの違いは見えてきません。但し、AGP機能のOn/Offにより、大差が出ています。
それでは、3DMark99MAXとFinal Rearityについて、細かく見て行くことにします。
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《フレームレート》
3DMark99MAXのGAME1、2と、Final RearityのRobotsとCity sceneを使ってフレームレートを比較します。 3DMark Resultで、AGP機能のOn/Offの差が小かった理由はここにあります。 GAME1、2についてほとんど差がありません。反対にFinal Rearityでは大変な差が見られます。
ゲーム系のフレームレートのテストという同じ目的を持つと思われるテストで、どうしてこれほどの違いがあるのでしょうか。 推測に過ぎませんが、Final Rearityはバス転送量が大きいのかも知れません。 確かに言えることは、アルゴリズムによっては、AGP機能のOn/Offが決定的な影響を持つと言う事です。
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《フィルレート》
3DMark99MAXのFill Rate、Fill Rate With Multi-Texturing と、Final RearityのFillrateを使って値を比較します。 ポリゴン数よりフレームレート優先のゲームソフトは、フィルレートの能力が重要です。 しかし、AGP機能のOn/Offにかかわらずフィルレートは横一線です。 どうやら、AGPバスに関係無くビデオカード内のパフォーマンスを測定しているようです。 このテストでは、AGPバスの問題はわかりません。
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《AGPフレームレート》
3DMark99MAXの32MB Texture Rendering Speedと、Final RearityのAGP Test36MBを使って値を比較します。 このテストがAGPバスへの影響が最もわかるはずです。
ようやく3DMark99MAXの32MBでAGP116が2割程度AGP77を上回りました。 しかし、AGP機能Offの場合は違いが見られないことから、AGP77の結果は77MHzの最大値を示すと言えそうです。
目立つのはFinal RearityのAGP機能のOn/Offの違いです。 3DMark99MAXはビデオメモリと同サイズですが、Final Rearityはビデオメモリに収まりません。 違いはそこでしょうか?しかし、3DMark99MAXも32MBではAGPバスの依存度は大きいようです。 それに比べ、Final Rearityは、AGPクロックによる違いが全く見られないことから、バスネックでもなさそうです。 この両者は、やはりソフト的に決定的なアルゴリズムの違いがあるように思えます。
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《TreeMark》
ここでは、ジオメトリエンジンへの影響を見てみます。 ハードウエアT/L非対応ボードと、最も違いの出るTreeMarkのComplexとSimpleを使ってフレームレートを比較します。 この結果は以外です。 CPUによる性能差が小さいBenchなので、AGPバスもこれほど影響するとは思っていませんでした。
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《HDBENCH》
最後に2DのGDI速度を比較します。 これは、AGPの影響は皆無のようです。 GDIによるデータ転送量は小さいので、ドライバの作りとビデオカードでスピードが決まるのでしょう。
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《まとめ》
AGPサイドバンドのOn/Offによる、パフォーマンスへの影響は皆無でした。 また、AGPクロックアップによるパフォーマンスアップもほとんど見られません。 GeForceについては、FSBの2/3、サイドバンドOff(デフォルト)で本来の性能が出ると思ってよさそうです。 ただ3DMark99MAXの32MBでは、FSB同期で若干の性能向上が見られるので、これはAGPx4をサポートする チップセットを使った場合、性能向上を意味するものかも知れません。
もう一つ、AGP機能Offの影響はソフト次第で大きなペナルティになることがわかります。 FSBクロックアップで、3D機能が不安定になる場合はAGP機能Offで回避できるものの、 低クロックで安定させた方が3Dのパフォーマンスには、有利と言えそうです。
《おまけ》 BF6ではGeForceのコア/メモリをクロックアップした場合、AGP2/3より1/1の方が安定する傾向がありました。 但し、この使い方での耐久性は未検証です。
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