GeForce・ AGP性能検証

GeForceを使って、FSB同期のAGP116MHzと、FSB2/3のAGP77MHzでどれ程の性能差があるのか、検証しました。
また、
サイドバンドOn/Offや、AGP機能On/Offの場合も検証しました。

《あくまで、わたしの環境での結果ですので、この結果を保証するものではありません》

・環境
・使用Bench
・3DMark99MAX
・Final Rearity
・フレームレート
・フィルレート
・AGPフレームレート
・TreeMark
・HDBENCH
・まとめ


《環境》

CPU

600E@700(116x6)

マザー

Abit BF6 440BX(AGPx2)BIOS NY

メモリ

ヒュンダイ TC-10P CL2 6n

Video

Creative GeForce コア130MHz/メモリ200MHz ドライバはCreative製v2.02


わたしの環境で、GeForceは、FSB1/1で126MHzまで耐えることがわかっていますが、
FSB120MHz以上で、BF6のAGP機能が不安定になるため、
FSB116でテストしています。
なるべくギリギリの環境でテストしたいのですが、しかたがありません(^^;
なお、
GeForce自体もクロックアップしています。


1・AGPクロックの操作方法
  BF6はSoftMenuで、AGPクロックをFSBの1/1と2/3に選択可能です。
  但し、サフィックス
NZではFSB100以上は2/3しか選択出来なくなっているため、NYを使用しています。

2.AGPサイドバンドOn/Off方法
  AGPサイドバンドのOn/Offはクロックアップ耐性に影響があると言われているので、パフォーマンスの違いを
  検証しようと思いましたが、結論から言って、
全く違いが見られなかったため、Bench結果から除外しました。
  この機能を操作する方法は440BXチップセットの場合、
コンフィグレーションレジスタのアドレス’A9’
  の右から2ビット目を変更します。値1でOn、0でOffです。

3.AGP機能On/Off方法
  これはBF6でFSBを上げてDirectXが不安定になった場合の応急処置に有効です。
  方法はいくつかあります。


  (1)Creativeのドライバーv2.02では、画面のプロパティで設定可能です。(今回はこれを使用)
  (2)コントロールパネルの
DirectXプロパティ内DirectDrow・Advancedで設定可能です。
  (3)BIOSで、AGPアパーチャサイズを、
ビデオメモリより小さくすることで、同じ効果があります。

《使用Bench》

・3DMark99MAX
・Final Rearity
・Tree Mark
・HDBENCH2.60


《3DMark99MAX》

3DMark ResultRasterizer Score の結果です。
AGPクロックによる違いは皆無のようです。またAGP機能On/Offによる違いは、10パーセント未満です。

MAX.gif

これなら、AGP機能Offでもイケるのでは!?と思ってしまいますが、次のFR結果を見ると、
大きな落とし穴があるようです。

《Final Rearity》

各種Overall値を比較します。
やはり、AGPクロックの違いは見えてきません。但し、AGP機能のOn/Offにより、
大差が出ています。

FR.gif

それでは、3DMark99MAXとFinal Rearityについて、細かく見て行くことにします。

《フレームレート》

3DMark99MAXのGAME1、2と、Final RearityのRobotsCity sceneを使ってフレームレートを比較します。
3DMark Resultで、AGP機能のOn/Offの差が小かった理由はここにあります。

GAME1、2についてほとんど差がありません。反対にFinal Rearityでは大変な差が見られます

ゲーム系のフレームレートのテストという同じ目的を持つと思われるテストで、どうしてこれほどの違いがあるのでしょうか。
推測に過ぎませんが、Final Rearityはバス転送量が大きいのかも知れません。
確かに言えることは、アルゴリズムによっては、
AGP機能のOn/Offが決定的な影響を持つと言う事です。

GAME.gif

《フィルレート》

3DMark99MAXのFill Rate、Fill Rate With Multi-Texturing と、Final RearityのFillrateを使って値を比較します。
ポリゴン数よりフレームレート優先のゲームソフトは、
フィルレートの能力が重要です。
しかし、AGP機能のOn/Offにかかわらずフィルレートは横一線です。
どうやら、
AGPバスに関係無くビデオカード内のパフォーマンスを測定しているようです。
このテストでは、AGPバスの問題はわかりません。


FILLRATE.gif

《AGPフレームレート》

3DMark99MAXの32MB Texture Rendering Speedと、Final RearityのAGP Test36MBを使って値を比較します。
このテストが
AGPバスへの影響が最もわかるはずです。

ようやく3DMark99MAXの32MBでAGP116が2割程度AGP77を上回りました
しかし、AGP機能Offの場合は違いが見られないことから、AGP77の結果は77MHzの最大値を示すと言えそうです。


目立つのはFinal RearityのAGP機能のOn/Offの違いです。
3DMark99MAXはビデオメモリと同サイズですが、Final Rearityはビデオメモリに収まりません。
違いはそこでしょうか?しかし、3DMark99MAXも32MBではAGPバスの依存度は大きいようです。
それに比べ、Final Rearityは、AGPクロックによる違いが全く見られないことから、バスネックでもなさそうです。
この両者は、やはり
ソフト的に決定的なアルゴリズムの違いがあるように思えます。

TEXTUR.gif

《TreeMark》

ここでは、ジオメトリエンジンへの影響を見てみます。
ハードウエアT/L非対応ボードと、最も違いの出るTreeMarkのComplexとSimpleを使ってフレームレートを比較します。
この結果は以外です。
CPUによる性能差が小さいBenchなので、
AGPバスもこれほど影響するとは思っていませんでした

TREE.gif

《HDBENCH》

最後に2DのGDI速度を比較します。
これは、
AGPの影響は皆無のようです。
GDIによるデータ転送量は小さいので、ドライバの作りとビデオカードでスピードが決まるのでしょう。


HDV.gif

《まとめ》

AGPサイドバンドのOn/Offによる、パフォーマンスへの影響は皆無でした。
また、
AGPクロックアップによるパフォーマンスアップもほとんど見られません
GeForceについては、FSBの2/3、サイドバンドOff(デフォルト)で本来の性能が出ると思ってよさそうです。
ただ3DMark99MAXの32MBでは、FSB同期で若干の性能向上が見られるので、これはAGPx4をサポートする
チップセットを使った場合、性能向上を意味するものかも知れません。


もう一つ、AGP機能Offの影響はソフト次第で大きなペナルティになることがわかります。
FSBクロックアップで、3D機能が不安定になる場合はAGP機能Offで回避できるものの、

低クロックで安定させた方が3Dのパフォーマンスには、有利と言えそうです。

《おまけ》
BF6ではGeForceのコア/メモリをクロックアップした場合、AGP2/3より1/1の方が安定する傾向がありました。
但し、この使い方での耐久性は未検証です。




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