PVDME by まささん

まささんによる、デュアルマザーPVDME(Supermicro、i840)導入記です。
はたして、河童
600E@800Dualは実現するのでしょうか!?

《更新履歴》
2000.3.07 スペック編アップ
2000.3.17
 
シングルCPU・Win98導入&ベンチ編アップ
2000.3.20
 デュアルCPU・Win2000導入編アップ
2000.3.26
 デュアルCPU・Wcpuid&ベンチ編アップ
2000.4.15
 デュアルCPU・3DMark2000&メモリフルバンク増設編アップ

《関連記事》
2000.4.1  
非同期メモリ比較・PIIIDME番外編


2000.3.7
《プロローグ》
河童600E@800Dual+PVDMEWin2000マシンを組むことになりました。


名称
チップセット
CPU
FSB
メモリー
BIOS
AGP
DMA6
32Bit
64Bit
InterFace
サイズ

SUPER PVDME(DualSlot1)
i840
PU、PV、350〜800MHz
100/133/Auto
DIMM4(2X2CH)、最大4GB
4MB Firmware Hub AMI
PRO X1(AGPX4サポート)
2ポート
PCI X4
PCI X2
USB2、シリアル2、パラレル1
12”X11.55”(305X293mm)


PVDMEのFSBは100/133のみで(当たり前?!)、ジャンパーピンで切替えるみたいです。
倍率切替えの設定がなくても、
133にセットすれば自動的に800MHzになってしまうかもしれません。
V/core設定はなさそうですが、私の600Eは幸いにも2つとも1.65VでFSB133MHzが可能ですので
(環境が変われば×かも・・)、800Dualの可能性は高いかもしれません。


《FSB変更・(P3C-Dでウワサの)CPU倍率変更は可能?》
PVDMEが届いたので、早速組上げました。さすがに
DualSlot1のマザーは大きいですね。
ほぼ正方形のマザーなので、小さめの
ミッドタワーでは5インチベイが邪魔で組み込むのは無理です。

p3dm6_sm.jpg 参考画像イメージPIIIDM6(きち)

CPU倍率はCPUから情報をもらってるので、残念ながら可変出来るか試すことは出来ませんでした。
FSBクロックはジャンパーで切替えるタイプ(Auto/133/100)で、一応BIOS上にも設定切替えらしいもの
があるのですが、現時点ではそこにカーソルが行かないようになってしまってます。
気になる
600E@800ですが、BIOSでは800x2で認識してるようです。

《メモリの高速化・インターリービング》
PVDMEではDIMMをSIMMのように使わなければいけないようです。
当初、私はメモリーバンク0、1に128MBづつ、2に256MB積んでいましたが、BIOS上では256MBしか認識してませんでした。
このままドライバーのインストールも行った結果(これがなかなか上手くいかない)、
見事にブートレコードを壊してしまい、まず最初に思いついたのはメモリーのトラブルでした。
バンク2のWinbondはかなり安定するメモリーなので、バンク0、1がコケたのかと思って試しに外してみたら、
今度はBIOSが起動しません・・・話は簡単でして、このマザーボードでは
メモリーインターリーブ
(Macがこれを使ってます)を使って、高速なメモリーアクセスが出来るようになっていたのです。
簡単に言ってしまえば、メモリー版RAID0ってとこでしょうか。
SIMMの様に使う理由がこれで、
バンク0と1、2と3は同じ容量のメモリーを使わなければ(空きがあってもダメ)BIOSさえ起動しないのです・・・

《ちょっと休憩・・》
パーツ類を移植して組上げたのですが、ドライバー組み込む段階でブートレコードを壊してしまったようなので、
OSレベルでの確認はまだ取れてません。
ともあれ、なんとなく手応えはありましたので、時間を見つけて煮詰めていきたいと思います。


2000.3.17
《裏話(^^;》
私は大きめのミッドタワーに組み込んでますが、この状態ですとメモリーの後ろ2バンクがベイの裏側にまで
入り込んでいます(脱着不可能)。
前2バンクはアクセス可能ですが、HDDを完全に外さないとメモリーの脱着は不可能、HDDを外すには2ndCPUを
外さないといけない、FDD&IDEポートもベイの裏に入り込んでいるので、マザーを組み込む前に、メモリーと一緒に
組みつけておく、などなどの障害が多発しています。
やはりサーバーケースが欲しいとこですが、
2X2CHのインターリーブ検証用に256MBメモリーをもう1枚買うつもりなので、予算が全然足りません(^^;


《OS導入・シングルCPU・Win98編》
OS導入には苦労しました。以前の環境が残っているHDDを使ったのですが、ドライバーのインストール&リブートで
OSが壊れていくのが良くわかります。ブルースクリーンの嵐の後にブートレコードまで壊れてしまったので、
フォーマットし
て最初から入れ直すとすんなり入りました
。やはりマイナートラブルにはフォーマットが良く効きますね(^^; 

WCPUID情報(Win98)

wcpuid_dme.gif


BXとの違いは、
AGP4x、FWCEのサポートですね。
wcpuid_agp.gif


《ベンチマーク・シングルCPU・Win98編》
Win98環境が整ったので、早速ベンチマークテストに移ります。使用したベンチマークは
HDBench3.22、SuperPI、Coretest、3DMark2000(今回はまだ載せてません)です。


PVDMEは、FSBを133に設定しても、メモリは非同期の100MHzで動作するようなので、
参考比較用に、EP-BX6SEのFSB100(2-2-2-FAST)を採用しています。


CPU:
Memory:
Videocard:
HDD:
OS:

PentiumV600E@800
256MB(Mosel9950PR+Toshiba)CL2
Creative GeForce256
FBCX20GB
Win98SE


なお、Win98なのでCPUは1つだけ搭載。ビデオドライバーはクリエイティブ日本語最新版でノーマル状態、
VsyncはOff。ハードウェアは他にDC390UとSBLive!がささってます。


1・HDBENCH(Win98)

PVDME(FSB133/メモリ100)
HDBench_dme.gif

参考
EP-BX6SE(FSB100/メモリ100)

bx6100hd.gif

メモリテストのみ比較
2phd.gif
DMEではRead&Write(move)が高いスコアを出しています。

《00.3.23補足》
Fiverさんより、カッパ800&EP-BX6SE(FSB100/メモリ100)の結果がDMEとほぼ
同じであるという情報を頂きました。

Read Write R&W
12528 10543
19043

R&Wが600より高いのは、CPUのコアクロックの違いによるものかも知れません。


2・SuperPI 104万桁(Win98)

PVDME(FSB133メモリ100)
 
2分48秒

参考EP-BX6SE(FSB133/メモリ133)
 
2分27秒

このアプリは、メモリの状態で数%のバラツキがあるので場合によっては違う結果になります。
BX比メモリクロックでは3割の差がありますが、ここでは1割程度の差になっています。


3・CORTEST99(Win98)

PVDME(FSB133/メモリ100)   参考EP-BX6SE(FSB100/メモリ100)
dmecor.gif bx6100cor.gif 

メインメモリ領域の512Kと8Mを比較
2pcor.gif
DMEではRIMM→DIMM変換回路を介しても、
インターリーブの効果でBX100より高速なのがわかります。


以前から言われている通り、i800シリーズのDIMMバージョンはベンチマークスコアは良くありません。
このマザーボードも例外ではなく、440BXと比べて低い値を示してますが、
HDBench MemoryRead&Writeで
20000近い数値が出ています
。このマザーボードのメモリーバスクロックが100MHz(らしい)ということを考えると、
ここにインターリーブの効果が示されているのかもしれません


00.4.1
非同期メモリ比較・PIIIDME番外編

i820(DIMM)、i820(RIMM)、133A(VC)にて、メモリクロックとFSBを非同期として比較


《アプリの体感速度・シングルCPU・Win98編》
ベンチで実証されないのが残念ですが、
OS自体の体感スピードはかなりのもので、特にPhotoshopのような大きい
アプリケーションは起動も動作も非常に速くなって
ます。
Win98はひとまず終了させて、次はいよいよDualCPUのWin2000環境に挑戦しますが、このOSもHDDスワップで
見事に失敗しているので、多分フォーマットからのスタートになると思います。
また、AMIからIDE-RAIDコントローラも発表されてますので、予算があればこれを使ってOS入れたいですね。


《メモリバスクロックの謎》
@マニュアルに「PC-100規格を満たしていること」と書いてある
AWCPUIDのAGP Info、Host Frequencyが100MHzと表示された(AGPバスクロックが100MHzとは考えにくい)
B
i820のDIMMバージョンも100MHzとの情報が入ってきた

以上の点からメモリバスクロックは、100MHzで間違いないようですね。
なぜ非同期なのか分りませんが、私の想像ではチップセットとメモリーのインターフェースが100HMzまでしか動作
できない、あるいはIntelにPC133規格がないので、PC100をサポートしてればそれで良い、ということなのでしょうか。


以前、Apollo Pro133でFSBのCPU/Memory非同期を設定して3DMark2000デモモードを2時間ほどループさせた
ことがありまして、この時はどこかにストレスが溜まっているような動き(モッタリしたような動き)だったのですが、
今回はそのようなことはありませんでした。
マザーの性能が良いのか、実際は100MHzではないのか、余計に分らなく
なってしまいますね(^^;


《いよいよデュアルCPU編に突入・・》
Win2000のインストールが思ったより難しく、インストールでPCが固まってしまいます。
マザーボード側に原因があることは分ったのですが、いったい何が悪いのかが分ってません。
もうちょっと情報集めないと先に進めそうにありませんので、今しばらく時間をください。
Hiper-Disk買わなくて良かった(^^;


2000.3.20
《デュアルシステム・コンプリート!》
やっとACPIマルチプロセッサーで組み込むことが出来ました。


2k_Device.gif

画像を見ていただくと分りますが、DC390UがSymBiosLosicに変わってしまってます
多分リファレンスドライバーでしょうが、
問題なく使えますのでしばらくこのまま使ってみます。
Live!やi840のドライバーも全てWin2000に入っていたものを使ってます。






















実はスタンダードPCでは組み込めていたのですが、これだとACPIもマルチプロセッサーも対応しない仕様になってしまうので、SuperMicroのサポートにメール出しながら(返事が来る前にセットアップ出来てしまいましたが)あれこれ試していたわけなのです。
また、
Windows2000のセットアップでも多少のテクニックは必要でしょう。
セットアップ第一プロセスでF6キーを押して、OSが知らないSCSIやRAIDコントローラーのドライバーが組み込めるのは有名ですが、F5で強制的にHAL(コンピュータの仕様。ユニプロセッサーとかマルチプロセッサー、ACPIを使うなど、細かく分かれています)を切り替えられるのは、特にセットアップが誤認したときに便利です(誤認してると100%ハングアップします)。
OSインストール後もHALは強制変更可能ですが、高確率でハングアップするようです。
解決策はあるにはありますが・・・。
セットアップが止まる場所にもよりますが、
BIOSの設定変更で直る場合もあるようです。
L2キャッシュOFF、Shadowing OFF、OS/2のDisable(推奨はAuto)など、
MicroSoftのHPに解決策があるていど載っていますから、予定のある人は目を通しておくとよいかもしれませんね。

00.3.26
WCPUID情報(Win2000)

2k_wcpuid.gif
Processorタブが表示され、それぞれのCPUが確認できます。



《ベンチ走らず・・》
ベンチマークですが、前回使った中で使えるのはHDBenchとSuperπだけでした。

Coretestはエラーが出て走らず、3DMark2000はインストールすらできません

《デュアルベンチ編》
ハードウェア構成は変わりませんが、今回は新たに次のドライバーを使用しています。

Intel UltraATA Strage Driver最新版
nVIDIA
未公開3.81
GeForceのクロックはノーマルですが、V/syncはON(*)
HDDはFBKX13.6GでNTFSフォーマット


(*)現在入手できるドライバー全てでV/syncが切れません
Win2000上でPowerStripが上手く機能してないと思われます。


1・HDBENCH(Win2000)

デュアルのシステム情報
2k_HDBench-sys.gif
Dual PentiumIII の文字が!

デュアル
2k_HDBench-d.gif

シングル
2k_HDBench-s.gif

DualはDualなりの数字が出てるようです。
CPUは単純に倍Memory関係も向上するようですね。理由はわかりませんが、
Video関係は大幅に下がってしまいました。V/syncが切れないのも痛いですが、
ドライバーもまだまだ発展途上のはずです。nVIDIAは更新サイクルが早い
ので今後が楽しみですね。
HDDでは測るたびに数値がばらばらなので、
この項目に限ったことではありませんが、参考データとして見て下さい。


DirectDrawのスコアはVsyncONのため、リフレッシュレートが上限になります

●ALL
hdall.gif
ALLのスコアは、ビデオの低下を含めても2〜3割向上しています。

●CPU
hdcpu.gif
きっちり2倍になっています。
Win2000は、
相当にうまくデュアルCPUのパフォーマンスを引出せるようです。

●メモリー
hdmemory.gif
メモリはすばらしく向上しています。
ノンインターリーブのデュアルマシンのデータが無いので断言でませんが、

インターリーブの効果は、デュアルでより発揮されるのかも知れません。

●ビデオ
hdgraph.gif
2DのVideo計測では画面が左右2分割されます。
ビデオのスコアが
低下する原因としては、ビデオチップがシングルであり、
デュアルCPUから別々の命令が出されるため、パイプライン処理が乱される
ことが考えられると思います。このベンチ特有の現象ではないでしょうか。
BitBltはメモリアクセス性能と比例して向上するような印象です。


2・3DMark2000(Win2000 VS Win98)

Win2000でのインストール方法(HotRod69さん情報)
3dmark2000.exeを解凍してその中のsetup.exeを実行します。
(3dmark2000.exeをそのまま実行するとエラーが出ます)


Win2000用の5.13ですが、面白いことがわかりました。
HDBenchでD3Dがリフレッシュレートで頭打ちしていますが、UTはグリグリ動きます。
相反する結果が出てたので、とても気持ち悪かったのですが、3DMark2000でデータ採って、
保存したTXT見たら・・・なんとV/sync切れてます!
ただし、768X1024では、どうしても完走出来ないので
600X800H・T&Lでのベンチです(^^;;
多分、UTでもV/syncが切れてたのでグリグリだったのでしょう。
使用上問題ないことが分ったのは良いのですが、
なぜHDBenchでは切れないのか・・・謎です。

3DMark Result
3dmmark.gif

3DMarkResult〜Gameはほぼ同傾向で、Win2000のD3Dがあまり振るわない結果です。

CPU Speed
3dmcpus.gif

Game 1 - Helicopter
3dmgame1.gif

Game 2 - Adventure
3dmgame2.gif

Fill Rate
3dmfill.gif

FillRateに関しては差がありません。極めてビデオのハードに近い部分の測定なのでしょう。

High Polygon Count
3dmpory.gif

このテストは驚くべき結果です。Win2Kでは、H・T&Lが足を引っ張るのでしょうか・・

Texture Rendering Speed
3dmtext.gif

このテストも特筆すべき点があります。
かろうじて見えるWin2Kの64MBは、じつはW98の100分の1、
1FPSです!
Win2Kでは、AGP周りに大きな問題があるのでしょうか。


Bump Mapping
3dmemb.gif

これは、FillRateと同傾向です。


やはり・・というか、3DMark2000では、デュアルの恩恵が見られません。

《メモリ・フルバンク増設編》
注文してたメモリーが到着したので、早速取付けました。
実はケースも密かに替えてたので、作業自体は普通のマザーボードと変わりませんでした(^^
FREEWAYの奥行き50cmのATXケースなんですが、非常に満足していますよ。
拡張性をウリにしてるみたいですが、私の場合は
やはり奥行きが最優先です。

話はメモリーに戻りますが、2X2CHで見事に動いてます
今回買ったのは、
ECC付128MB・PC100CL2を4枚。
今まで使ってたモセルは550@733マシンに移しました。もう1枚は・・・ナイショです(^^;
そしてHDBenchにかけてみましたが、残念ながら変化はありません。当然といえば当然ですが(^^;
しかし
今回のもう1つの目的は、このマザーボードでの動作確率が低いとされるECC付メモリーを使い、
全メモリーバンクを埋めての動作確認です
。3Dゲーム、CD-R焼付け、Photoshopを8時間ほど
使いましたが、トラブル出ないので(GeForceが熱暴走しましたが・・・)、
多分OKでしょう。

さらに、つづく・・!?


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