Core2Duo《2006.8.8》

解禁日初日にCore2Duo E6600を入手しました。


いやーこの数ヶ月は長かったですネ(^^;

《E6600》
L624A783なので、2006年の24週モノです。
Image30.jpg

ステッピングはB2でした。
Image24-4.png

《環境》

OS

WindowsXP Professional SP2

マザーボード

ASUS P5W DH Deluxe

メモリ

CORSAIR CM2X1024-6400 x 2
  DDR533設定のタイミング
  DDR740設定のタイミング

グラフィック

WinFast PX7950GX2TDH(コア600/メモリ800にOC)

電源

ENERMAX EG651P-VE FM(24P) 550W


sP1000569.jpg

《性能検証方法》
さて、ベンチ系は当然として、実作業での性能検証はどうしましょう・・
最近のPCは通常のオフィスソフトなどサクサク動いてしまいます。
あれこれ考えてみても名案が浮かばないので、日ごろ重いと感じてる処理をやらせて、
追々検証を追加していこうと思います。(リクエスト受付中です^^;

比較対象としてPentiumDを使いましたが、次世代コアに追いつけるか?という思いと、
同一FSBの比較ができるということでPentiumD930を4.00GHzオーバークロック(266x15)で使用。
それと、E6600 2.4GHzノーマル(266x9)と、E6600 3.33GHzオーバークロック(370x9)です。
3.33GHzの理由は、標準クーラの限界ということと、キリがよさげ(謎)なので・・
                          →ちなみに大型クーラでは3.5GHzで回りました

特にオーバークロックでは、BIOSでCPUの温度管理を解除しておかないと、
コア温度の上昇によってCPUの倍率が下がり性能が低下することがあります。
P5WDHの場合はBIOS設定画面の下から3項目

《性能検証》
ソフト実行時間によるテスト(時間の少ない方が高速)

何と、全てのテストでE6600ノーマルがPenDの4GHzを上回っています。
E6600の3.33GHzでは倍近い差も・・PenDの8GHz相当!?(@@
実行結果 結果画像
Ultimate ZIP Crackerによる5桁のパスワード照合に要する時間。
実際は6桁のパスワードを設定し5桁まで比較させるテストです。
決して悪いことには使ってません(^^;
Image3.png
共通
TMPGEncのお試し版で、1分のMPEGをDivXに変換する時間。
実際は秒単位でバラつきがあったのですが、HDDドライブが絡むのでやむなし・・
(設定はマルチスレッド&SSE最適化)
Image4.png
E6600 3.33G
E6600 2.40G
PenD930 4.00G
Shade4によるレンダリングnyuruベンチ。
ちょっと古いバージョンですが、過去のデータの蓄積もあるので使ってます。
ちなみに、Pen4-1.6GHzの時代は710秒でした(^^;
Image31.png
E6600 3.33G
E6600 2.40G
PenD930 4.00G
SuperPI/modのπ104万桁の計算に要する時間。
これは圧倒的にCore2が速いですね。
ちなみに3.5GHz動作では14秒、Pen4-1.6GHzでは112秒(^^;
Image5.png
E6600 3.33G
E6600 2.40G
PenD930 4.00G
SuperePISuperPI/modでπ104万桁を同時に計算するのに要する時間の合計。
PenDがシングルのほぼ二倍なのに対し、共用キャッシュのCore2はパフォーマンスが
落ちています。というか、逆にシングルでパフォーマンスが上がるというのが正解かも。
Image6.png
E6600 3.33G
E6600 2.40G
PenD930 4.00G
R100RS_87さん作の「大失π2」です。πの少数点以下7桁!を検証するベンチ。
Pentium4では遅かったので真っ先にやってみたかったベンチだったりします。
テスト中に出た最速はコレ
Image7.png
E6600 3.33G
E6600 2.40G
PenD930 4.00G
Vecterに初期の頃から登録されていたSaturnベンチマーク
計算で土星の絵を描くベンチ。お手軽でお気に入りです。
Image8.png
E6600 3.33G
E6600 2.40G
PenD930 4.00G

3Dベンチマークテストによるスコア(スコアの大きい方が高速)
GF7950GX2の設定は、シングルGUPモードとマルチGUPモード(SLI)でベンチごとに最適なモードを選択。

実行結果 結果画像
UniversalCentury.net BENCHMARK (ガンダムベンチ)です。
なぜ真っ先にコレかというと、3DベンチとしてはグラフィックカードよりもCPUに
依存して非常に重いソフトになっていて、モロにCPUの差が出るためです。
(GF7950GX2の設定はシングルGUPモード)
Image20.png
E6600 3.33G
E6600 2.40G
PenD930 4.00G
Nbench3
これはPentium4の結果が低かったのでAMD御用達かと思ってましたが(^^;
結果画像を見ると、PenDもCoreもAMDに対して得て不得ての傾向がそっくりです。
Intel同士、全く違うマイクロアーキテクチャーでも性能設計は一緒なんですね。
(GF7950GX2の設定はシングルGUPモード)
Image9.png
E6600 3.33G
E6600 2.40G
PenD930 4.00G
おなじみの3DMarkシリーズでは一番重い3DMark06です。
さすがにグラフィックカードの負荷が大きく、CPUの差が出にくいです。
(GF7950GX2の設定はマルチGUPモード(SLI))
Image15.png
CPUのスコアではPen4が健闘してます。
Image16.png
E6600 3.33G
E6600 2.40G
PenD930 4.00G
3DMark05
この世代以前はCPUの差が大きく、グラフィックはGF7950GXの性能で十分のようです。
(GF7950GX2の設定はマルチGUPモード(SLI))
Image13.png
CPUも同じ傾向。
Image14.png
E6600 3.33G
E6600 2.40G
PenD930 4.00G
3DMark03
同じCore2なのに3.33GHzが伸びないのは不思議ですね・・
40000辺りでソフトのリミッターが掛かるのかな!?
(GF7950GX2の設定はマルチGUPモード(SLI))
Image11.png
CPUは普通に差が出ています。
Image12.png
E6600 3.33G
E6600 2.40G
PenD930 4.00G
3DMark01SE
テストによっては999FPSにはりついたりしてしまい、微妙ですが(^^;
(GF7950GX2の設定はマルチGUPモード(SLI))
Image10.png
E6600 3.33G
E6600 2.40G
PenD930 4.00G
AquaMark3
(GF7950GX2の設定はマルチGUPモード(SLI))
Image17.png
E6600 3.33G
E6600 2.40G
PenD930 4.00G
FFBENCH3(High)
(GF7950GX2の設定はシングルGUPモード)
Image23.png
E6600 3.33G
E6600 2.40G
PenD930 4.00G
FFBENCH2(High)
(GF7950GX2の設定はシングルGUPモード)
Image22.png
E6600 3.33G
E6600 2.40G
PenD930 4.00G
FFBENCH1
スコア7705で終了ですね・・
(GF7950GX2の設定はシングルGUPモード)
Image21.png
E6600 3.33G
E6600 2.40G
PenD930 4.00G

CPUベンチマークテストによるスコア(スコアの大きい方が高速)

実行結果 結果画像
CINEBENCH 2003
シングルCPU結果。
ちなみに、PowerMac G5 2GHz デュアルは287CB-CP
Image18.png
マルチCPUの結果。
π2タスクと同様、Coreはキャッシュの割り当てが変わり、PenDとの差が接近します。
PowerMac G5 2GHz デュアルは512CB-CP
Image19.png
E6600 3.33G
E6600 2.40G
PenD930 4.00G
PerformanceTest6.0
Image24.png
E6600 3.33G
E6600 2.40G
PenD930 4.00G
sandra2007 処理装置の演算
Image27.png

Image33.png
E6600 3.33G
E6600 2.40G
PenD930 4.00G
sandra2007 マルチメディアの処理装置
PenDはSSE4が使えないために大きく差が付いています。
Image28.png

Image29.png
E6600 3.33G
E6600 2.40G
PenD930 4.00G
HDBENCH Ver3.xx
Image25.png
このベンチが唯一PenD4GHzがE6600を上回っているものです。
Image26.png
E6600 3.33G
E6600 2.40G
PenD930 4.00G

《Core2Duoの速さの秘密》

四則演算別の計測ではPenDに比べ、Core2Duoの「整数の割り算」が劇的に速くなっています。
他の演算はクロック比分PenDが速いので、演算ロジックが高速になったのは「整数の割り算」だけのようです。
Image2.png

浮動小数点演算のロジックは変わらないようです。
この整数演算とのロジックの違いがHDBENCHのFloatでPenD4GHzがE6600を凌ぐ結果を生んでいる??
もしかして割り算の効果って凄いのかも(・ω・;)
Image1.png

メモリのレイテンシにも大きな変化が見られます。左がPenD、右がCore2Duoです。
(ロードレイテンシ・帯域計測ツール loadbench

L1のレイテンシはクロック比を考えると転送速度で同等といえますが、
L2のレイテンシは倍の差があり、転送速度でクロック比を逆転しています。

メインメモリについてはどちらもDDR533の1:1動作なので速度は同じはずですが、
同じマザー、同じFSB、同じメモリ設定ですが、Core2DuoのレイテンシはPenDの半分です。
倍率の差でしょうか・・

Image34.PNG

それともう一つ、大きな違いは以前から言われていることですが、PenDのパイプラインはCore2Duoの二倍の深さがあり、
ストールした場合のペナルティが大きいことです。

つまりCore2Duoの進化は、PenDに対して、演算性能バランス、メモリレイテンシ、パイプラインペナルティなどの改善を施し、
さらにパイプ数やL2キャッシュサイズを増加させた結果というわけですね。

NBENCH3の結果画像を見ると、AMD CPUに対して、Core2DuoとPenDはほとんど同じ傾向を見せているので、
Intelユーザーとしては違和感なくPenDから乗り換えて高速化が図れると思います。
久々に速さの違いを体感させてくれたCPUです。



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