Celeron2《2000.4.8》

Coppermineコアを使ったNewCeleronの実力を検証。空冷Gigaronなるか!?

《目次》
・環境
・ロット情報
・Wcouid倍率表示
・L2パフォーマンス検証
・クロックアップ耐性
・クロックアップ耐性2 《00.4.9 空冷913Mhz》
・クロックアップ耐性3 《00.4.22 空冷昇圧限界》
・SuperPI
・HDBENCH
・WinBench99
・3DMark2000
・総評


《環境》

コアクロックはできるだけ合わせましたが、PentiumIII600E(倍率6倍)とCeleron566(倍率8.5)倍の比較
になるので、FSBでPentiumIIIの有利はどうしようもありません(すみません^^;

マザー
クロック


メモリ
グラフィック

Epox EP-BX6SE
Celeron
566@806(FSB100)ソケット版&SL-02A++
PentiumIII
600E@805(FSB134)スロット版
196MB 2-2-2-Fast
GeForce256・コア141/メモリ200 リファレンス5.13


《ロット情報》

i(m)(c)'00 566/128/66/1.5V  Q012A221-0081 SL46T MALAY

前半の製品仕様を表す部分はわかりますが、後半の見方ががわからない(^^;
とりあえず
2000年、MALAY産のようです。

ダイのサイズは、Coppermineと同じです。ということは、やっぱりL2は256KB分持ってるんですね(−−

00.4.9 SL46P → SL46Tに訂正しました。


《Wcpuid倍率表示》

WCpuid、BiosともにCeleron566は4.5倍と表示されます。おそらく既存の倍率設定論理を変えたのでしょう。
ただし、
倍率が固定されているので、Bios/マザーの対応が無くともFSB*本来の倍率で動作します。

L2は128Kbyteと表示されています。これもBiosの対応は不要のようです。

Wcpu128.gif

BiosはFSBを知っているので100*4.5=450と表示。
WcpuidはFSBを知らないので806/4.5=179と表示。


倍率設定論理表
bairitu.gif


00.4.8現在 新Celeron対応β版(27eb1)がリリースされており、倍率/FSBとも正しく表示されています。


《L2パフォーマンス検証》

Celeronでは、L2の容量が128Kbyteに制限されているほか、PentiumIIIで実装された256bitアクセスの
バンド幅が縮小されているのではないかという情報があります。
この情報を検証するため、
精緻に測定可能なpfm686(DOSエクステンダーで動作)も使用しました。

Wcpuch128.gif

L2のキャッシュ方式はPentiumIIIの8way
から4wayに縮小
されています。
これは、Intelが32KBのキャッシュバンクが
妥当と考えているためでしょう。


セットアソシエイティブのバンク数の増加は、
ヒット率アップの半面、バンクに入りきらない場合
サーチに時間がかかるなどの問題もあり、
一長一短なので、
4wayに縮小されたことが
性能低下につながるとは言いきれません


ちなみにAthlonはL1、L2とも2wayです。








pfm686 100KB DOSエクステンダー動作

vspfm.gif

このテストのスコアは所要時間なので、値が小さいほど高速です。
つまり、
Celeronの方が若干Write性能が高いようです。

COATEST99 64KB

vscor.gif

このテストのスコアはMB/Sなので、値が大きい高速です。
ここでも、僅かにCeleronが速くなっています。


現行Celeronと、新Celeronを直接比較したものではありませんが、
PentiumIII600Eを504MHz動作させて、300A@504と比較したデータがあります。

vscoe2.gif

これを見る限り、バス64bitの300Aと256bitの600Eの差は明確です。
もし、566で256bitバスを縮小していてば、大きく結果に反映されるはずです。


先の566と600Eの比較では、バスの縮小による性能低下は見とめられません


新CeleronのL2が、PentiumIIIより遅いという結果は出ませんでした。逆に、若干高速であるという結果です。
これは、キャッシュバンクが8wayから4wayに縮小され、
オーバーヘッドが減少したためかも知れません。
PentiumIIIとの相違点はサイズのみと考えてよさそうです。

L2の謎 Celeron2・番外編《2000.4.15》
TESTCPU・L2結果の激変
 &P3とのコンフィグレーションレジスタ比較

《クロックアップ耐性》
クロックアップ耐性については、わたしの所有する40週の600Eのほぼ40MHz上乗せです。
600Eが810MHz、566が
850MHzです。その差は5%です。

8.5*94=806
8.5*100=850
8.5*100=850
8.5*106=906
8.5*118=1003

1.65V
1.7V
1.75V
1.65〜1.8V
1.65V〜1.8V

各種ベンチ完走
PI104桁万完走、CPUMark99フリーズ
各種ベンチ完走
Winの旗でフリーズ
起動せず


PC電源ONから、このテストで取り上げた各種ベンチ完走までの一連動作が可能なクロックは、
8.5*100=850がギリギリ限界です。
ペルチェを使えば900オーバーは行けそうですが、1000を見るのはむずかしそうです。
空冷Gigaronならず・・・・



《クロックアップ耐性2》《00.4.9 空冷913Mhz》
850が空冷限界・・と言っていましたが、ヒートシンクが貧弱だったようです。
アルファPEP66を調達、913MHzで全てのベンチが通りました。さすがの空冷能力です。
わたしの600Eとの差は
100MHz!これは結構行けます(^^

8.5*106=906
8.5*107=913
8.5*107=913
8.5*108=920
8.5*109=928
8.5*110=936

1.75V
1.75V
1.8V
1.8V
1.8V
1.8V

各種ベンチ完走
PI104万桁完走、3DMark2000途中で勝手に終了
各種ベンチ完走
PI104万桁完走、3DMark2000途中で勝手に終了
PI104万桁エラー
PI104万桁エラー


空冷936でもWinは起動します。さらに冷やせれば、Gigaron!?
アルファPEP66推奨!!


《クロックアップ耐性3》《00.4.22 空冷昇圧実験》
Celeron566の規定コア電圧は1.5Vですが、これを昇圧することで、OCの上限はどこまで伸びるでしょうか。
昇圧は、一瞬でCPUを破壊することがある(K6を一度飛ばしたことがあります)ので、1.8Vで止めていましたが、

アルファPEP66の放熱能力を信じて(笑)限界を探ってみました。

8.5*112=950
8.5*112=950
8.5*113=966
8.5*114=976
8.5*114=976
8.5*115=986
8.5*115=986

8.5*117=1000
8.5*117=1000

1.95V
2.0V
2.0V
2.0V
2.05V
2.0V
2.05V

2.05V
2.1V

PI104万桁完走、3DMark2000途中で勝手に終了
各種ベンチ完走
PI104万桁完走、3DMark2000終了時フリーズ
PI104万桁エラー
Win起動直後にフリーズ
PI104万桁エラー
Win起動直後にフリーズ

Win起動中に画面がクラッシュ
Bios起動せず


2.0Vまで昇圧すると、最高966MHzでPI104万桁が完走、950で常用可能まで上限が上がりました。
しかし、その上の2.05Vでは、2.0Vより上限は低下し、2.1Vではさらに挙動不審になります。
わたしのCeleron566は2.0Vが上限と見てよさそうです。
*注意:昇圧はCPUを飛ばします!*

そして2.05Vでは、ついに1GHzで起動!。Winこそ上がりませんでしたがちょっとうれしいです(^^;

《SuperPI》

このアプリは、L2、メインメモリ性能が大きく影響します。FSBで30%勝る600Eが断然有利です。
このテストのスコアは所要時間なので、値が小さいほど高速です。


vspi.gif

《HDBENCH》

このベンチのCPUスコアは、L1キャッシュ内に収まるため、メモリ性能の影響はほとんどありません。

Celeron566@806
Hd128800.gif
PentiumIII600E@805
Hd256.gif

CPU
vshdcpu.gif

L1キャッシュ内の演算性能は、全く同等です。

Memory
vshdmem.gif

FSBの違い(Celeron:100、PantiumIII:134)がモロに効いています。
しかし、Celeronの方が、若干R&Wが速いようです。


2D
VSDH2D.gif

PentiumIIIが勝っていますが、その差は僅かです。
もしかすると、この差が最もL2の容量の差を表してるのかも知れません・・


《WinBench99》
CPUMark99と、FPUWinMarkをテストします。
両テストのスコアには2桁の差があるので、FPUWinMarkのスコアを100分の一でグラフ化しています。


vswb.gif

CPUMark99は、L2とメインメモリの性能がスコアに大きく反映されます
両者のスコアの違いは
、ほとんどFSBの差と見てよいかもしれません。
FPUWinMarkについては、ほとんど差がありません。


《3DMark2000》

ハードウエアT&L、SSE、ソフトウェアT&Lについて比較しています。

3DMark Result

vs3dm.gif

CPUMark99の結果にそっくりです。
L2容量、FSBとも大きく影響していそうな結果です。

CPU 3DMark

vscpu.gif

3DMark Resultと全く同傾向です。


このテストでは、L2サイズ、FSBの違いによるPentiumIIIの優位性が明確に出ているようです。


《総評》

Gigaronを目論んで購入した新Celeronですが、空冷では950が限界でした。
ちなみにSoftFSBを使えばこんなショットは撮れます(^^;


CELE.gif


テストの印象では、L2のサイズによる違いよりも、FSBの差が大きいように思いました。
やはり、狙い目は
コア限界=FSB限界の倍率のモデルでしょう。6.5倍〜7倍あたりでしょうか。
この倍率を持つCoppemineはPentiumIIIだけですが・・


ベンチによっては現行Celeronと相当の速度しか出ないように見える場合があるようですが、
L2自体はPentiumIIIと同等の速度を持っているようなので、128KBのL2にテストルーチンが収まらない
などの理由によるものではないでしょうか。


体感上は600E@800との違いは全く感じません(この記事も566@850で作っている)。
OCについても、しばらく使ってエージング後、リトライしたいと思ってます。



kiti30g.gifhttp://kiti.main.jp/