Pentium4
デフォルト電圧(VID)変更
《00.12.17》

Pentium4のVIDとデフォルト電圧の変更方法を紹介


ASUS P4TではBIOSでコア電圧を変更できますが、PC起動時はデフォルト電圧になってます。
(BIOSのハードモニターではデフォルト値)
しかし、FSBは設定値が起動時から反映されるため、OCはデフォルト電圧で起動限界が決まってしまいます。
また、CPUが発熱した状態では起動限界が下がり再起動できないなどの問題もあります。


そこで、半田を使わない、お手軽な方法でデフォルト電圧を上げてみることにしました。

《Pentium4のVID》
先ずPentium4のVIDとピンアサインを確認します。(
Pentium4データシートより)
Vid.gif

Pentium4のデフォルト電圧は1.700Vです。
よって、VID1とVID2が1(High:絶縁状態)であることがわかります。


スロット版CPUでは、0(Low:グランド)をマスクすることで1(High:絶縁状態)に
する手法が使われますが、ソケット版での絶縁は微細な皮膜が必要なので、
マスクとは逆に、1(High:絶縁状態)を0(Low:グランド)にする方法で試しました。


表より、VID1とVID2を1(High:絶縁状態)から0(Low:グランド)に変更することで、
下記3通りの設定が可能であることがわかります。


VID2

VID1

電圧

1.750V

1.800V

1.850V


CPUを裏から見たピンアサイン
右上にVIDピン群があります。

Pins.gif

このV2、V1をグランドに落とします
pin.gif


《実践編》

Vid1.jpg

使うものはこれだけ。
電源コードから芯線を一本引き抜きます。













1.80Vおよび、1.75Vに設定するケース

Vid2.jpg

ここでは、すでにグランドに落ちている
VID3(ピンC3)をグランドピンとして
使っています。


線で輪を作りVID2(ピンB4)に引っ掛け
キュッっと締め、さらにVID3に掛けて
よじります。


これでVID2(ピンB4)がグランドに落ちて
0(Low:グランド)になり
1.80Vになります。





同様にして、VID2の隣のVID1(ピンB2)
とVID3だけを繋ぐと
1.75Vになります

ハードモニターのコア電圧が変わりました。
(なぜかP4Tのハードモニターは0.03〜0.04V位低く表示されます)

Vid4.jpg


1.85Vに設定するケース

Vid3.jpg

線で輪を作りVID2(ピンB4)に引っ掛け
キュッっと締め、さらにVID1(ピンB2)に
掛けて締め、最後にVID3(ピンC3)に
掛けてよじります。


これで全てのVIDが0(Low:グランド)
になり
1.85Vになります。











デフォルト1.85Vになりました〜
Vid5.jpg

さて、その効果やいかに・・
ウチの石は起動限界が60MHz上がっただけ(^^;
しかし、再起動時の不安定な症状が解消しました。


他のピンに接触したり、ピンを間違えるとCPUやマザーが壊れます!
昇圧はCPUの寿命を縮めますし、即昇天もあり得ます!
実験は自己責任でお願いしますねー



kiti30g.gifhttp://kiti.main.jp/