GeForce8800GTX《06.12.02》

DirectX10世代GPUの実力は?


またしても新しいものに手が・・
GeForce7950GX2の性能には満足していたのですが、マルチGPU(SLI)モードではデュアルモニターが使えず、
通常使用と3Dでパフォーマンスを上げたい時にいちいち再起動するわずらわしさがありました。
・・PIKAさんより、SLIやCrossFireでゲーム中に、ALT+ENTERで窓切り替えをすると100%落ちるという情報もいただきました・・

コストとの見合いで初期のDirectX10のGPUはパフォーマンスが出ないのでは?といった見方が多かったので、
私もしばし静観のつもりだったですが、フタを開けるとどっこい、物量投入のすごいヤツが出てきたので、
デュアルモニタで不便を感じてたこともあり・・いや、理由はともかくメチャ欲しくなって買いました(^^;

【ふむふむの点】
DELL 3007WFPでノイズ問題はありません。
デュアルモニターでは起動時のBIOS画面等はメインモニターにしか表示されません。
最初はアレ?と思いましたが、セカンドモニターを回転させてるので、何も写らない方が気にならなくてよいかも。

【あれれの点】
なんだかVGAの画面がTVのゴーストのようにダブって見えます。
グラボが原因か、モニターが原因か、はたまた相性か・・まあ、困らないのでいいですが(^^;

【NVIDIAコントロールパネル設定上の注意(8800に限った話ではありませんが・・)】
デュアルな人は、NVIDIAデモ(DUSK、DAWN、NALU、最新のモデルなども)で、
スレッドした最適化の項目がデフォルトの「自動」では、フレームレートが数分の1に低下することがあります。
これらのデモはマルチスレッドに最適化されていないようですが、実行中に自動認識で、
誤って「オン」とみなされることがあるので、「オフ」に設定しないと安定して本来のフレームレートが出ません。

例のモデルとカエル、煙の物理演算デモがアップされました。
モデルはMenuのAnimationでぐりぐり動かせるモードになります。
http://www.nzone.com/object/nzone_downloads_nvidia.html

ちなみに、昔の3Dベンチなどでは、オフにするとフレームレートが上がるものがあったり、
起動しなくなったソフトが起動することもあるので、確認してみる価値はあります。

Image1.png

次は、デュアルモニターに限った問題ですが、デュアルモニタ環境でドライバインストールすると、
自動的に「マルチディスプレイパフォーマンスモード」という設定になりますが、
「シングルディスプレイパフォーマンスモード」に変更しないと、NVIDIAデモの人魚(Nalu)がカクカクです。
DOOM3も「シングルディスプレイパフォーマンスモード」か「互換パフォーマンスモード」にしないと20FPSくらいしか出ません。
doom3.jpg


《ビュー》
デカいです。
奥のGeforce7950GX2と比較。長さも違いますがクーラの規模が全然違います。
P1000828s.jpg

クーラーはデカいですが、ファンは静かです。
クーラの保持にはネジが11本使われています。ちなみにGeforce7950GX2ではネジ5本。
P1000829s.jpg

後ろから、前から(^^;
P1000784s.jpg

P1000785s.jpg

ウチのケースでは、HDDと干渉するためカードの前方は空けてます。
HDDとギリギリの間隔で、ボードの電源コネクタ部が重なっています。
P1000831s.jpg

ちなみに、PCIスロットは、サウンドボード、TVチューナボード、UATA RAIDボードで全部埋まってます。


《オーバークロック耐性》
PowerStripを使用。(nTuneをインストールすればコントロールパネルからオーバークロックが可能です)
ケースを閉じた状態で、3DMarkがまともに動くコアクロックの上限は625MHzでした。
8%程度のマージンです。けっこうギリギリまで詰めてますね。
メモリの上限は1060MHz。こちらは17%のマージンがあり、ちょっともったいない感じです(^^;

ちなみに、コアが上限を超えると、たいていのボードでは即フリーズするのですが、
8800GTXは、まず動きがスローダウンするので、その時点でベンチを強制終了すればフリーズを免れます。
メモリの場合は、従来同様、ゴミが出始めてやがてフリーズするパターンです。

低格
pstorip-625-900.png

OC
pstorip-625-1060.png


さてさて、コアの、オーバークロックと、メモリの、オーバークロックはどれほど性能に影響するか試してみました。
テストケースは下記4パターンです。

1・コア、メモリとも定格
2・コアが定格で、メモリがオーバークロック
3・コアがオーバークロックで、メモリが定格
4・コア、メモリともオーバークロック

以下、共通の環境

OS

WindowsXP Professional SP2

マザーボード

ASUS P5W DH Deluxe

CPU

Core2Duo E6600
  ノーマル      2.4GHz
  オーバークロック 3.5GHz

メモリ

CORSAIR CM2X1024-6400 x 2
タイミング

グラフィック

XFX GeForce8800GTX
  ノーマル      コア575/メモリ900
WinFast PX7950GX2TDH
  ノーマル      コア500/メモリ600
  オーバークロック コア600/メモリ800

電源

ENERMAX EG651P-VE FM(24P) 550W


オーバークロックマージンが小さいだけに差も僅差ですが、ちょっと興味深い現象が起きました。
まず、メモリの17%アップより、コアの8%アップの方が2倍効果があります。
Image2.png

さらに特徴を見るため差を拡大して見ていくと・・
SM2.0では、コアアップと比べてメモリアップの効果はさらに低くなっています。
Image3.png

SM3.0では、コアアップと逆転とまではいかないですが、メモリアップの効果が大きい傾向になります。
Image4.png

これが、新しい世代のDirectXではよりメモリバスが重要になることを意味するものなのかわかりませんが、
DirectX10のSM4.0がどういう傾向を示すのか興味深いです。


《3Dベンチマーク・解像度編》
3DMark06

解像度をデフォルトのSXGA、WUXGA、WQXGAの三通りに変更して3DMarak値を比較。
CPUはE6600@3.5GHzです。
Image11.png

WQXGAでも、多少コマ落ちがあるものの、結構スムーズに動きました。
WQXGAのスクリーンショット

TRACKMANIA NATIONS
解像度をデフォルトのSXGA、WUXGA、WQXGAの三通りに変更してベンチモードのフレームレートを比較。
CPUはE6600@3.5GHzです。
Image12.png

WQXGAでも107fps出ているので、30インチモニターのリフレッシュレートを軽く超えます。
ようやく、安心してフル解像度でゲームが出来る時代になったという感じです。

tmbenchwqxga.png

とはいえ、このゲーム、グラフィック重視でもマシン以外のオブジェクトはかなりレンダリングが粗いです。
プレイ中はそんなに気になりませんが・・
WQXGAのスクリーンショット


《3Dベンチマーク》
下記設定の組み合わせでテストしています。
1・E6600のデフォルト2.4GHzと、オーバークロック3.5GHz
2・GeForce8800GTXのデフォルト(コア575、メモリ900)
3・GeForce7950GX2のデフォルト(コア500、メモリ600)と、オーバークロック(コア600、メモリ800)

ちなみに、GeForce7950GX2はクロックマージンが大きいので、クロックアップの効果絶大です。
と、いうか、クロックアップで常用しないともったいないくらい(^^;

結果は・・結構謎です(^^;

3DMark06
3DMark06では、CPUが速いほど7950GX2と8800GTXの差が広がってます。
Image5.png

3DMark05
3DMark05も06と似た傾向ですが、オーバークロックした7950GX2が肉薄しています。
Image6.png

3DMark03
3DMark03は7950GX2の方が高スコアです。
オーバークロックした7950GX2にはぶっちぎられてます(^^;
7950が絶対性能面で8800に勝ってる点はフィルレートなので、
それがモノを言ってるのでしょうか。
Image8.png

この結果を見ると、旧世代の3Dなら7900シリーズのSLIで十分速いと思ええます。
やはり8800シリーズはSM3.0以降に最適化した設計なのでしょう。

3DMark01SE
・・と結論めいたことを書きましたが、3DMark01では8800が速い(^^;
Image9.png

7950GX2のオーバークロックが効いていないのでCPUネックが発生してるか、
もしくは、フレームレートのリミッターのような壁があるとと考えられますが、
8800ではCPUの負荷を軽減するような仕掛けがあるのでしょうか?謎です・・

AquaMark3
これは3DMark06の開きが縮小された感じでキレイに並んでいます。
ベンチ毎にこれほど傾向がバラバラななのもめずらしく、何だかよくわかりません(^^;
Image10.png


現状では真価を発揮しているのかどうか掴みにくいグラボですが、
DirectX10と3DMark07が出ればいろいろ分かってくるでしょう・・




kiti30g.gifhttp://kiti.main.jp/