Celeron3 OC《2002.2.11》

第三世代のプロセスルール(0.13μTualatinコア)で製造されたP6コア最強最後のCeleron。
そのOCパワーはPentium4を凌ぐか!?


《L2の倍増》

新型Celeronの魅力の一つはL2の倍増です。
FSBの低いCeleronでは、おそらく倍率の高さがネックになって128KBのL2では性能が上がらなく
なってしまったのでしょう。


cele3top.jpg

L2の倍増は市販PCにとっても嬉しいことですが、何といってもOCの醍醐味はプロセスルールの縮小ですね。
一世代のプロセスルールの縮小でクロックが1.4倍向上すると言われていますから、
うまくいけばFSB133で動いてしまうかも知れません。そうなればまさに幻の最速PentiumVですね(^^;


cere3all.jpg

IHSには何も刻印がありません。おなじみ(?)の穴が一つだけ・・

今回は256KBL2となった新型Celeron、FSB133MHzのPentiumV、Pentium4を比較して、
現時点での性能差からいろいろ考察してみたいと思います。


《環境》

Celeron1.3G
PentiumV933

マザー
メモリ
グラフィック
OS

Gigabyte GA−60XET
384MB(256+128)CL2
GeForce3(デフォルト/DET21.81)
Windows me

Pentium4 1.5G
Pentium4 2.2G

マザー
メモリ
グラフィック
OS

ASUS P4T-E i850 BIOS 1005
RDRAM512MB(128x4)
GeForce3(デフォルト/DET21.81)
Windows me


《ロット情報》

cele3lot.jpg

《オーバークロック》

クーラーにはKANIEのノーマルハリネズミを使用(ケース開放・室温20℃)

cele3oc.jpg

空冷で後述のベンチマークテストが完走したクロック。

コアクロック
WCPUID読み

FSB

コア電圧

コメント

1298.79MHz

100MHz

1.5V(定格)

定格。約1300MHz(^^;

1587.31MHz

122MHz

1.5V(定格)

定格電圧での上限クロック。

1623.54MHz

125MHz

1.65V

昇圧して安定できた上限クロック。

1649.36MHz

126MHz

1.7V以上

まぐれでベンチが完走したクロック。


ウチの石は空冷1.6GHzで動作しました。
しかし128MHz以上のFSBでは全く上がってきません。
ネットでは空冷1.7GHz(FSB133)動作の報告もありますので、最高クロックの石とはいえ、
選別にバラツキがあるのでしょう。


面白いのは、コア電圧を昇圧してもほとんど特性が変化しないことです。
「まぐれでベンチが完走した」と書いた1649.36MHzについては1.7V〜1.825Vまで試しましたが、
3DMark2001が途中で終了してしまう現象を解消できるポイントがありませんでした。


この感触はリリース直後の河童P3に似ています。
新型Celeronは、コア電圧のチューニングより温度管理がポイントなのかも知れませんね。


《ベンチマーク》
スコアが大きいほど高速です。


1・HDBENCH3.3 CPU
FSBやL2の影響を受けにくいテストのため、同じコアではクロックに比例した結果になってます。
このテスト、Pemtium4は全く振るわず 1.5でPentiumV933と同等のスコアです。
Celeron1.3は、Pemtium4 1.5を凌ぎ、OCしたCeleronはPemtium4最速の2.2GHzを凌ぎました。

cele3hd.gif


2・Sandra2001te CPU
このテストもHDBENCHと同じです。
Pemtium4はSSE2でなんとかP6コアのFPU並の性能が出ています。

cele3sandra.gif


3・3DMark2001
このテストになると俄然Pentium4がスコアを伸ばしてきます。
しかし、OCしたCeleronは僅差でPemtium4 1.5をかわしてしまいます。


特徴的なのはPentiumV933とCeleron1.3の差がほとんど無いことです。
FSBとコアクロックがトレードオフになった結果でしょう。
FSBを純粋にアップしたOCしたCeleronではそれなりの伸びを示しています。

cele33dm2001.gif

《アプリケーションテスト》
処理時間が短いほど高速です。


1・SuperPI 104万桁
このテストは比較的メインメモリの影響が大きく、
PentiumV933とCeleron1.3の差もクロック分の違いは見られません。


またOCしたCeleronとPemtium4 1.5の差を見ると、P6コアでFSBが100MHzの場合、
クォドパンプのPemtium4と極めて近いスコアになることがわかりますね。

cele3pi104m.gif


2・Shade にゅるベンチ
このテストはShadeによる3Dレンダリング時間を比較します。


256KBL2のP6コアがFSBによらずコアクロックに比例したスコアであるのに対し、
256KBL2のPentium4 1.5と、512KBL2のPentium4 2.2の時間比(1.68)がクロック比(1.46)以上に現れています。
この結果から、この処理にはL2の影響がかなり大きいことがわかります。


#この処理128KBのPentium4コアでは厳しいことになりそうですね・・
cele3nyuru.gif

《Pentiun4コアへの移行》

どうやらP6コアのCeleronは1.4GHzで打ち切りとなり、1.7GHzのPentium4コアに移行されるようです。
両者のクロック差300MHzは、PentiumVが実質1GHzモデルからPentium4の1.3GHzにジャンプしたときと同じです。


しかし、PentiumVの移行のときとは大きな違いがあります。
256KBのL2同士で移行したPentiumVに対して、Celeronの場合Pentium4コアのL2は128KBに半減します。
PentiumVの時でさえ性能低下が問題になったのに、これでは・・
と心配もよぎりますが、うまく繋がると考えられる要素もあります。


それは、PentiumVがFSB133MHzからの移行であったのに対してCeleronnはFSB100MHzからの移行であり、
L2半減の影響が緩衝されるのではないかということ。
もう一つは、Pentium4コアに有利と言われるWindowsXP HOMEが標準OSになっていることです。


さて、真偽やいかに・・

《Celeronお友達サイト》

UMEKENさん 1.3G/1.1AG/1.0AG
http://members.aol.com/UME53/index.htm

takさん 空冷1.7G/ガス冷1.8G
http://www.icc.aitai.ne.jp/~tak/

Takapenさん 耐性自動登録板
http://www.ac.wakwak.com/~takapen/


オーバークロック動作は保障できません。
実験する場合は自己責任でお願いしますね〜



kiti30g.gifhttp://kiti.main.jp/