火星II・The Face on Mars《01.09.10》

1976年バイキング1号が捉えた人面岩。
その後公開された、グローバルサーベイヤーの画像では著しく姿が変形していました。
やはり人面岩は幻想だったのかと思いかけた時・・


《人面岩の幻想》
70A13 45m/Pixel。
バイキングが捉えた画像から膨らむイメージはまさに人面です。

f70a13.JPG

しかし、右側の変形がひっかっかります。
45m/Pixelの画像でここまで変形が認められるということは、実際右側は全く違う形状かも知れません。
右側も同じ形状であることを願いつつ、22年・・
期待とは裏腹にグローバルサーベイヤーが捉えた画像は全く変形したものでした。


バイキングイメージ
face1.jpg

グローバルサーベイヤーイメージ
face2.jpg


実は、この画像はモヤを通しクオータービューに近い劣悪な条件下で捉えられたものでした。
いかに最高解像度4m/Pixelの画像とはいえ、原画は低コントラスト、露出不足でほとんど判別不能なのです。
ここまでイメージを強調できたことが驚異的な反面、信頼性も疑いたくなってしまいます。


顔は左右対称でなく、明らかに右側が崩れてるように見えました。
グローバルサーベイヤーのイメージは太陽光が反対側から当たっています。
別の光線状態で崩れて見えるということは、やはり人面ではないのでしょうか。


左右非対称の理由を人と獣の共生に求める研究もありました。

kaoimage.JPG

しかし、大まかな輪郭はどう見ても人間の顔です。
人と獣の共生ではなく、古代に左右対称だったという証拠がどこかにないものか・・


《第三の画像》
その後、同じ光線位置で一枚目より明らかにシャープな左半分のみの画像が公開されました。
しかし知りたいのは、はっきりしない右側が本当に獣の顔かどうかです。


そのチャンスは前触れもなく、三枚目の画像と供にやってきました。

バイキングイメージ
face1.jpg

最新グローバルサーベイヤーイメージ
face3.jpg


光線の具合も、全体のイメージもバイキングにそっくりです。
崩壊しているように見えた右側が、実は非常に滑らかな表面を持つことがわかります。
そして、右側の目が鉄仮面のようなスリット状であること、口と思われた部分よりも下方に、
やはりスリット状の口が確認できるのです。


もしかすると、今まで考えられていたイメージは逆だったのかも知れません。
目と考えられていた窪みはスリットの浸蝕が進んでえぐれてしまった跡で、
口と思われていた痕跡は頬部分の崩落のように見えます。
つまり、著しく崩壊しているのは左側なのではないでしょうか。


そこで、右側を反転してコピーして復元してみると・・
facex2.jpg

四角い輪郭に浮き立つ、なんとも人工的な顔が現れてきます。
もし、第三の画像が初めに紹介されていたら、人面岩への注目度は違っていたではないでしょうか・・


《人工的な特徴》
様々な特徴を、フル解像度の画像で確認してみます。


face4.jpg

《上部の特徴・向かって》
@左上の額の直線
A左側の目の窪み
B右側のスリット状の目
C右上の額の窪み

f3.jpg

@左上の額の直線
ほぼ直線のくさび状に崩落しています。
ヘルメット状の頭部と顔の間に境界が存在している
証拠かも知れません。

f1.jpg

A左側の目の窪み
低解像度では目をイメージさせる左側はえぐれており、
目というよりは水流等の浸蝕で目が完全に流された
跡とも考えられます。


冒頭の70A13を見ると、辺りの山が一定の高さの
喫水線を持つように見えることから、火星に水が豊富
だった頃、この一帯は数百mの水に覆われ、
水流の影響を受けていたのではないでしょうか。

f2.jpg

B右側のスリット状の目
直線と直角で形成された長方形の特徴が見られます。
周囲は驚くほど滑らかです。
周囲が陥没したようにも見えることから、もしかすると、
内部に空洞を持つドームだったのかも知れません。


スリット状の目、滑らかな周囲の様子は人工的痕跡を
感じさせます。

f4.jpg

C右上の額の窪み
ここも内側が陥没した跡のようです。
上方に崩落がありますが、額の境界も存在しています。


face5.jpg

《下部の特徴・向かって》
@左側の窪み
A中央下方の口部
B右側の顎部

f7.jpg

@左側の窪み
以前から口といわれている部分です。
しかし、ここの窪みは口と言うには不自然な気がします。
大き過ぎることや中央部の突起、なんと言っても、
右側に同定できるものがありません。
そこでキメラの解釈が出たのでしょう。


ここは口ではなく、頬が陥没して崩落したものではないか
と思わせたのが口のスリットの存在でした・・

f6.jpg

A中央下方の口部
実際の口は下方のこのスリットではないでしょうか。
フル画像では長方形の窪みがかなり曖昧に見えますが、
顔の中央部に左右対称の窪地が存在することは確かです。

f5.jpg

B右側の顎部
そして、この直角の崖も不自然(=人工的)です。
顎に当たる部分の輪郭を形成しているように見えます。


遥か昔に作られた火星の顔の証拠。
左側からの水流や風で著しい浸蝕を受けた左側。
そして右側は、陥没して浸蝕から逃れその証拠を今に残した。


やはり人面岩は左右対称の人間の顔だったのかも知れません・・

facex2.jpg


kiti30g.gifhttp://kiti.main.jp/